プログラミング未経験からエンジニアになるアプローチの一つとして、「プログラミングスクールに通ってプログラミングスキルを身につける」というものが急速に普及してきています。
PCの利用が当たり前のものとなった現在では、プログラミングを学ぶのに良い教材がオンライン・オフライン問わず豊富になってきています。
例えば、「Progate」では、オンラインで無料でプログラミングを学ぶことができます。HTML・CSS・JavaScript・PHP・Rubyなど、実用性の高いプログラミング言語の基礎をオンラインでわかりやすく学べるプログラミング学習サービスです。
Progateと違って有料になってしまいますが、オンライン学習動画サービス「Udemy」では、プログラミングの基礎だけでなく、Webサイトデザイン、Google Analytics解析といったやや専門的な講座も受講することができます。
英語に抵抗のない方であれば、「Coursera」で、世界トップレベルの大学の授業をオンラインで受講することができます。
このように、インターネット上でも学べる教材が豊富な環境の中で、あえてプログラミングスクールを利用するメリットにはどういうものがあるのでしょうか。
Contents
プログラミングスクールを利用するメリット
メンターがつき、対面で人に教えてもらうことができる
オンライン教材の独学だと、わからないことがあって詰まったときに教えてくれる人がいないのでそのまま躓いてしまう場合があります。
「頑張って勉強するぞ!」と意気込んで取り組んだはいいものの、最初のステップでエラーに引っかかってしまって一週間以上を費やしてしまう…みたいな事態に陥ってしまうと、学習のモチベーションも下がってしまいます。
プログラミングスクールであれば、エンジニアとしての経験が豊富な講師・メンターに対面で教えてもらうことができるので、わからないことがあっても助けてもらえます。
対話していく中でテキストに書いていない、その人なりの方法論や理解方法なども学ぶことができます。
プログラミング初心者であれば、やはり技術的内容がテキストの内容だけではわからないケースが多々あると思いますので、プログラミングスクールに通ったほうが安定した学習効率で学べるでしょう。
学習ペースを維持できる
プログラミングスクールは大抵の場合所定のカリキュラムが存在し、一定のペースで課題を消化するかたちで進められます。
Progateなどの完全独学では、自分のモチベーションによって学習速度にムラが出たり、学習ペースを維持できなくなるリスクがあります。
自己学習の習慣がついていないと、学習ペースを維持するというのはなかなか精神的にも大変なことなんですよね。
独学よりも学習の自由度は減ってしまうかもしれませんが、スクールのカリキュラムにあわせて学ぶことで学習ペースを維持することができ、独学でありがちな「間違った方向に進んでしまう」リスクも回避することができます。
転職先を紹介してもらえる場合がある
これは独学では得られない最大のメリットの一つです。
独学の場合、「動くコードを書ける」ようになってから自分で自分を売り込んでいかないといけないので、それなりの営業コストがかかってしまいます。
プログラミングスクールが職業紹介を行っている場合、優秀な卒業生にはそのまま転職先が斡旋され、現場の即戦力として実務経験を積むことができるルートが用意されています。
このように職業斡旋も行っている場合、スクール運営側としては人材紹介フィーが収益源として入ってくるので、受講料を抑えることができたり、就職成功でのキャッシュバック制度を充実させやすい、というメリットがあります。
プログラミングスクールを利用するデメリット
コストがかかる
プログラミングスクールは原則的に数万円〜数十万円の費用がかかり、これが最大のデメリットと言っても良いでしょう。
きちんとスキルを身に着ければすぐに回収できる金額であるとはいえ、学習に数万円〜数十万円のコストを支払うというのはやはり心理的抵抗がありますよね。
学習の質を重視するプログラミングスクールの場合、一線級のエンジニアを講師として投入してきますが、彼らは「現場に出れば月100万円以上稼げる」エンジニアです。運営者視点に立って考えると、スクールを運営する場合も、同程度以上の収益をあげられないとビジネスとして成立しなくなってしまいます。
なので、スクールでエンジニアにプログラミングを教えてもらいたい!という場合は金銭的コストがかかってしまうことを理解しなければいけません。
プログラミングスクールに通うときに必要な心構え
自己研鑽を怠らないようにする
特に、即戦力を育成するプログラミングスクールはかなりカリキュラムの進みが早いので、ついていくだけでも自己学習は必須となります。
例えば高校受験のときの塾、大学受験のときの予備校などを思い出してもらうとわかるのですが、「予備校に通っているからいい高校・大学に受かる!」みたいなマインドでは全く良い結果が出せないですよね。良い成績を取り、結果を残す受験生は予備校の講座以外にも圧倒的な勉強量をこなしています。
同じように、プログラミングスクールを受講しようとする場合は、必ず自己学習の時間を確保するようにしましょう。
「基本的には自分でどんどん先に進む。スクールの講師はわからないこと相談に使う!」くらいの心持ちでも良いかもしれません。冒頭に記述した、オンライン学習サービスとの併用も効果的です。
自己学習の習慣はエンジニア一生必要なスキルの一つ
前段で触れましたが自分なりの学習方法を確立することは、プロのエンジニアとして一番大事といっても過言ではないです。
あなたが未経験からエンジニアになり、プロのエンジニアとしてスキルアップするにつれ、あなたにプログラミングを教えられる人は減っていきます。そのとき、自己学習の方法論が身についていなかったら、成長はそこで止まってしまいます。
プログラミングスクールに通う・卒業するというのは通過点に過ぎません。
現場で未知の技術に遭遇した場合、自分ならどのように技術調査を進めていくのか?ドキュメントはどのように読めば自分の理解が捗るのか?見たことのないエラーに遭遇した場合、どのように対応していけばよいのか?
一つずつ、自分なりのペースでこれらの問いに答えを出せるようにしていってください。
最後に
本記事では、プログラミングスクールに通うメリット・デメリットについて解説しました。
学習方法に絶対の正解というのはなく、一人ひとりによって効率の良い学習方法は異なってきます。
できるだけたくさんの情報を集め、自分の学習方法や自分の目指す方向性に適合したやりかたを探してみてください。